着床前診断とは
着床前診断は、出生前診断とは違い、妊娠前に行う検査です体外受精で得られた胚(受精卵)の一部を生検し、遺伝学的検査を行い、異常のない胚を移植することで、健康なお子さんを得られるようになったり、流産を回避したりすることができる医療です。当院は、日本産科婦人科学会認定の、着床前診断(PGT-M, SR)実施施設です。
●PGT-M(preimplantation genetic testing for monogenic)について
特定の単一遺伝子の異常がないかを調べ、重篤な遺伝疾患をもつ子供が生まれる可能性を減らすことが目的とされています。
●PGT-SR(preimplantation genetic testing for structural rearrangemen)について
胚の不均衡型染色体異常の有無を検査し、両親の均衡型染色体構造に由来する流産の予防をすることが目的となります。
主に習慣流産の方が対象となります。
実際の流れ
遺伝子解析にあたっては、非常にデリケートな側面をもっており、実施にあたって遺伝カウンセリング、当院以外でのカウンセリングを受けていただく必要があります。
また、症例ごとに日本産科婦人科学会に申請し、承認をうける必要があります。
そのため、ご希望いただいてから実施、移植までにおよそ半年~1年ほど時間をかけ、進めていくことになります。
- ①院内カウンセリング
- ②院内倫理委員会
- ③第三者機関によるカウンセリング
- ④日本産科婦人科学会 倫理委員会に申請
- ⑤日本産科婦人科学会 理事会
- ⑥体外受精、胚凍結(上記と並行して行うこともあります)
- ⑦胚生検、遺伝子解析(2-4週間)
- ⑧胚移植